インフルエンサー必見!SNSで効果的なPR動画の作り方

インフルエンサー必見!SNSで効果的なPR動画の作り方

Casteeライターチーム

現代のデジタルマーケティングにおいて、SNSを活用したPR動画は欠かせない存在となっています。特に、TikTok、Instagram Reels、YouTube Shortsといった縦型動画は、短時間で視聴者にブランドメッセージを伝えられます。

しかし、「ステマ」が社会問題になっているように、PR動画の広告としての透明性確保に限らず、SNSごとに異なる投稿者が守るべきルール、そして、各SNSに合わせたPR動画としての視覚的な最適化など注意すべき点がいくつもあります。

本記事では、インフルエンサーとしてPR動画を制作・投稿する際に必要な基礎知識や注意点をわかりやすく解説します。

この記事を読み終えるころには、以下の内容を習得できています。

  • PR動画の定義や基本的な構成要素
  • 撮影時に注意すべきポイント
  • 各SNSごとの投稿ルール、ルールを遵守した投稿方法

では早速、PR動画の基礎知識から見ていきましょう。

目次

PR動画の基礎知識

PR動画とは?

PR動画とは、企業やブランドが商品やサービスの認知度向上やイメージアップを目的に制作する動画のことを指します。「PR」とは「パブリック・リレーションズ(Public Relations)」の略で、企業とその顧客や社会との良好な関係を築く活動を意味します。

特に近年、TikTok、Instagram Reels、YouTube Shortsなどの縦型動画SNSが急速に普及したことで、縦型動画のPR動画の重要性はさらに高まっています。短い尺の中で視聴者に強い印象を与えることが求められ、動画の視覚的な魅力やターゲットに合わせたメッセージ性がカギとなります。

縦型動画のPR動画の主な特徴は以下の通りです。

  • 短時間で情報を伝える:どのSNSも動画が豊富にある中で、いかにして視聴者の関心を数秒で引くかの工夫がなされています。
  • 感情に訴える:商品の説明をメインとするような紹介動画ではなく、ストーリー性を持たせて視聴者が「ほしい!」と思う動画が多いです。

PR動画は、単なる商品やサービスの紹介にとどまらず、ブランドと顧客との信頼関係を構築する強力な手段として機能しています。そのため、企業のブランドメッセージを明確にしつつ、インフルエンサー自身の個性を活かした表現が重要となります。

PR動画成功のための大事な3つのポイント

PR動画を成功させるためには、次の3つのポイントを重視する必要があります。

ブランドメッセージの伝え方

SNS上には、PR動画以外の動画も数多く存在します。「アレも、コレも伝えたい」という動画だと、視聴者の興味や関心を引きつけることができず、届けたい方にも届かず、失敗に終わる可能性が高いです。そのため「明確かつ短いメッセージで、視聴者がパッと理解しやすい表現を使用する」ことが、非常に大事なポイントです。

視聴者からの見え方に意識を向ける

視聴者が動画をどのように感じるかを意識することが重要です。例えば、あまりにも一方的に商品の良さを伝えるだけの動画では、押しつけがましい印象を与え、逆に興味を失わせてしまう可能性があります。視聴者にとって親しみやすく、共感を得られる内容やストーリーを盛り込み、「自分ごと」として捉えられる演出を心掛けましょう。動画のトーンやテンポ、音楽、表現方法を視聴者目線でチェックし、「視聴者が自然に楽しめる形で伝えること」がポイントです。

最初で目を引き、最後まで飽きさせない

PR動画では、いかにして最初に視聴者の心をつかみ、飽きさせず最後まで見続けてもらうかも非常に大事です。これは、PR動画に限らず、普段の投稿動画にも同じことがいえるかと思います。
「最初の3秒間で視聴者の目を引く演出を取り入れる。その後、ストーリー性を重視するなど、視聴者が最後まで見やすい構成にする。」

これらの要素を適切に組み合わせることで、SNSの短尺動画として最適化されたPR動画に近づけます。

PR動画の作成依頼経路

あなたがSNSを運用しており、そうしたPR動画作成に挑戦したい!と思った時、どのような経路でPR動画の作成を依頼をもらうことがあるでしょうか。よくあるパターンを整理しました。

SNSを介した直接の依頼

たとえば

  • InstagramのDMに依頼が来る
  • プロフィールに掲載しているメールアドレス宛に依頼が来る

などがあります。

インフルエンサー専用のサービス

インフルエンサーの方だけが登録できるサービスでも、仕事のチャンスがあります。
様々なサービスがあり、

  • サービス上で公募している仕事に、抽選で応募する
  • サービス上で公開しているプロフィールを見た企業から、仕事の依頼がくる

などがあります。
インフルエンサーの中には、1つのサービスだけ使うのではなく、複数のサービスを登録し、使い分けている方もいらっしゃいます。

リアルなつながりからの依頼

たとえば

  • 自身が所属している事務所や、お仕事を一緒にした方からの依頼
  • 身近なご友人からの依頼

などがあります。
例えば、「アクセサリーを作って売り始めたから、それの宣伝をお願いできるかな?」といった相談をされることもあり、身近な人とのつながりから始まるのもよくあります。

紹介や口コミ

たとえば

  • 交流会などで知り合いとなった他のインフルエンサーの方からの紹介
  • 過去仕事をした方から、別の会社のお仕事を紹介

などがあります。
1度仕事をした方から「こういった企業から、こんな相談をもらっているのですが、いかがでしょうか」などと、いい仕事をすることで、また次のいい仕事につながることもあります。

動画撮影の前に、知っておくべき注意点

PR動画の依頼をもらい、動画を撮影しよう!となる前に、「契約や条件のすり合わせ」「どのような考えでPR動画を作るのがいいか」また「絶対してはいけないNG行為」についての知識を抑えておきましょう。

PR動画に求められる要件、契約や条件のすり合わせ

そのPR動画は、どんな人に、どんなメッセージを届けるのでしょうか。企業と明確にすり合わせてをしておきましょう!この段階での齟齬を防ぐことで、PR動画の方向性がブレるリスクを減らせます。

そして、PR動画制作に伴う契約を事前に確認しておきましょう。特に、以下の項目をしっかり把握しておきましょう。

  • 報酬や支払い条件:金額、支払い方法、期日など
  • 動画の使用範囲:どの媒体で公開し、どのくらいの期間公開しておく必要があるのかなど
  • 修正回数:PR動画撮影後の修正対応についての条件など
  • 権利関係:制作した動画の著作権や肖像権がどちらに帰属するか、二次利用に関する取り決めなど

例えば、下書き動画を提出したら「撮影のし直し」を求められたり、「何回も何回も修正」を求められたりするのを防ぐ必要があります。

そして、

  • 投稿スケジュール:撮影日から公開日までのスケジュールを明確化。
  • ハッシュタグやキャプション:企業が指定する内容を確認し、必要であれば事前に調整。
  • ブランドガイドライン:トーンや演出に関するルールを事前に理解する。

なども合わせて確認が必要です。特に投稿スケジュールは大事です。事前に確認し、必要に応じて日時を調整することで、「思ったよりタイトで、投稿が間に合わない」や「他のPR動画の投稿タイミングと被ってしまう」などのトラブルを避けることができます。

企業とファンに喜ばれるPR動画の作り方のコツ

PR動画の成功には、ブランドメッセージを届けることとファンに喜ばれる形の両立が不可欠です。視聴者はあなたの個性や世界観に惹かれてフォローしています。そのため、ブランドのメッセージを伝える際にも、自分らしさを損なわないことが重要です。
そのようなPR動画作りのポイントを3つご紹介します。

企業の求めていることをしっかりと理解する

PR動画を依頼してくれた企業が求めることを、まずはしっかりと理解をすることが大事です。どんな人に、どんなメッセージを届けたいのでしょうか。企業の意図を汲み取ることが、大事な一歩目となります。

自分らしさを保つコツ

普段行っている動画スタイルをそのままに、PR動画で求められている要件を組み込んでみましょう。もしそれらの組み込みに成功したら、過去の投稿スタイルやトーンを維持し、視聴者に喜ばれながらも、自然な形で商品やサービスを紹介できる素敵なPR動画となります。

統一感のあるビジュアル作成

自分の表現方法というのは、動画を見た人に与える印象とリンクします。ブランドが大切にしていること、自分が大切にしていることを、うまく調和し、統一感のあるビジュアル作りにつなげましょう。例えば、ブランドから提供されたロゴやカラーを適切に活用し、自分のスタイルと調和させたりする工夫が大事です。

NG行為

また、PR動画を制作する際に絶対にしてはいけない「NG行為」があります。こういった行為をしてしまうと、仕事をする相手からの信頼を損ねるだけでなく、あなたが好きでフォローしてくれている方の信頼も失ってしまいます。そうしたNG行為の中から、特にしてはいけない行為をピックアップしました。

ブランドのイメージを損ねる発言・行動

商品を雑に扱う動画や、ブランドのコンセプトに反する発言など、企業にも視聴者にも悪印象を与えます。また他社商品を明確に名前を出して否定的な発言をするのも禁止されています。公正取引委員会による不当表示や、名誉毀損の問題が生じる可能性があります。

PRであることを隠す行為

投稿に「#PR」や「広告」の表示をせず、あたかも個人の意見のように見せかける、「ステマ(ステルスマーケティング)」という行為です。日本では特に消費者庁からの指摘や罰則を受ける場合があります。例えば、たくさんのハッシュタグの中に「#PR」を入れることも禁止されています。

誇張や虚偽の表現

実際に効果が確認されていない商品に対して「必ず効果がある」「医療効果がある」などの表現を使うことも禁止されています。そのような誇張表現は視聴者の信頼を損ない、法律違反となる可能性があります。

著作権や使用許可のない音楽や素材の利用

著作権フリーではない楽曲や画像を無断使用する行為は、著作権侵害で訴えられるリスクがあります。例えば、着ている服にPR動画と関係ない人気キャラクターが描かれていたりするのも避けるべきポイントです。

契約内容に反する行為

動画投稿の期限を守らない、指定されたハッシュタグを使わないなどもしてはいけない行為です。こうした行動は、契約違反となり、ペナルティなどにつながることがあります。

セーフゾーンの理解と活用

さて、自分がどう考えてPR動画を作るか、そしてPR動画を作るにあたってしてはいけないNG行為について理解を進めることができました。次は、動画を撮影するにあたって「セーフゾーン」という知識をお伝えします。

普段の投稿でも意識してセーフゾーンを活用している方もいるかと思いますが、改めて「セーフゾーンとはなにか」「SNSごとのセーフゾーンの違い」をお伝えします。

セーフゾーンとは?

セーフゾーンとは、SNS上で動画の重要な情報(テキスト、ロゴなど)が隠れないように配置するためのエリアを指します。特に縦型動画では、UI(ユーザーインターフェース、たとえば「いいね」のボタンや投稿文のテキストなど)要素が動画の一部を覆うため、セーフゾーンを意識したデザインが必要です。
それぞれのSNSごとにセーフゾーンが異なりますので、それぞれの詳細を以下で整理しました。

TikTok

TikTokでは、以下のUI要素が動画画面の一部を覆います。

  • 画面下部(約150px):キャプションが表示されるエリア
  • 画面右側(約100px):いいね、コメント、共有ボタンが表示されるエリア
  • 画面上部(約100px):ユーザー名や音源情報が表示されるエリア

これらを避けるため、TikTokでは動画全体の中央約70%に重要な要素を配置するのが推奨されるセーフゾーンです。

Instagram Reels

Instagram Reelsでは、以下のUI要素が動画画面の一部を覆います。

  • 画面下部(約200px):キャプション、いいね、コメント、保存ボタンが表示されるエリア
  • 画面上部(約150px):アカウント名や音源情報が表示されるエリア

Instagram Reelsのセーフゾーンは、TikTokと同様に画面の中央約70%を指します。

YouTube Shorts

YouTube Shortsでは、以下のUI要素が動画画面の一部を覆います。

  • 画面下部(約200px):タイトル、チャンネル名、ボタンが重なるエリア
  • 画面右下(約100px):「再生」や「次へ」ボタンが配置されるエリア

YouTube Shortsのセーフゾーンは、TikTokと同様に画面の中央約70%を指します。

商用利用可能楽曲の使用

「セーフゾーン」を意識した動画作りを行った後は、その動画につける楽曲に関する知識をお伝えします。PR動画では、「商用利用可能楽曲」という音楽の利用が必須です。

商用利用可能楽曲とは

商用利用可能楽曲とは、広告やプロモーションなどのビジネス目的で使用することが認められた楽曲のことを指します。これらの楽曲には、特定のライセンス条件が設定されており、その条件に従えば収益化コンテンツやプロモーション動画で利用可能です。

商用音楽の選び方

商用利用可能楽曲を探すには以下の方法が一般的です。

  1. 公式音楽ライブラリを利用: 各SNSが提供する公式音楽ライブラリは、信頼性が高く、商用利用が許可されています。
  2. 著作権フリー音楽サイトを活用: 信頼できるサイトから著作権フリー楽曲をダウンロードし、ライセンス条件を確認します。
  3. オリジナル音楽の制作: 自作の音楽や音声を使用すれば、ライセンスに関する心配が不要です。

その中でも「1. 公式音楽ライブラリを利用」は、よく使われる手法です。それぞれのSNSごとで利用方法が異なるので、以下に整理しました。

TikTok

TikTokは、商用利用が許可された楽曲を集めた「商用音楽ライブラリ(Commercial Music Library)」の利用が可能です。

モバイルアプリの場合

  1. 投稿動画選択後、画面上部の「音源を選ぶ」をタップ
  2. 虫眼鏡アイコンをタップ
  3. 画面上部の「楽曲」を「商用楽曲ライブラリ」に変更し「楽曲をもっと見つける」をタップ
  4. 楽曲選択後に表示されるチェックボタンをタップして使用

デスクトップの場合

TikTokのクリエイティブセンター内の「商用音楽ライブラリ」にアクセス。地域やジャンル、ムードなどのフィルターを使用して、楽曲を検索できます。

Instagram

Instagramでは、商用利用可能な音楽ライブラリ「Metaサウンドコレクション」の利用が可能です。
Metaサウンドコレクションにアクセスし、カテゴリやフィルター機能を使用して目的に合った楽曲を検索できます。
楽曲の詳細ページで、利用条件やライセンス情報を確認し、商用利用が許可されていることを確認することも可能です。

YouTube

YouTubeでは、動画制作者向けに無料で使用できる音楽や効果音を提供する「YouTubeオーディオライブラリ」の利用が可能です。
YouTube Studioにログインし、左側のメニューから「オーディオライブラリ」を選択します。
無料の音楽タブで、ジャンルやムード、帰属表示の必要性などのフィルターを使用して、目的に合った楽曲を検索できます。
各楽曲の「ライセンスタイプ」列で、帰属表示の必要性や使用条件も確認できます。

注意点としては、一部の楽曲には、クリエイティブ・コモンズ ライセンスが適用されており、動画の説明欄にアーティストのクレジットを表記する必要があります。

どのSNSでも、そのSNS内でのみの利用を推奨しています。そのため、他SNSで商用利用可能な楽曲を使いたい場合は、そのSNS内で楽曲を探すようにしましょう。

薬事法

PR動画を制作する際、扱う商品によっては日本の薬事法(医薬品医療機器等法)を遵守する必要があります。特に、化粧品、健康食品、医薬品、医療機器などを扱う場合、薬事法に違反しない表現や内容を心掛けることが重要です。違反すると、広告を出稿した企業だけでなく、インフルエンサーや企業も責任を問われる可能性があるため、注意が必要です。

薬事法が適用される商品の例

  • 化粧品・美容関連:スキンケア製品、メイク用品、ヘアケア用品など。
  • 健康食品・サプリメント:ビタミン剤、プロテイン、ダイエット食品など。
  • 医薬品・医療機器:一般用医薬品、健康グッズ、治療器具など。

これらの商品をPRする際、薬事法に基づいた表現や内容を守ることが求められます。

遵守すべきポイント

誇張した表現を避ける
薬事法では、商品の効果や効能について事実以上の誇張した表現を禁止しています。たとえば、化粧品で「シミが完全に消える」「必ず肌が若返る」といった断定的な表現はNGです。代わりに、「肌を保湿し、ハリを与えます」など、適切な範囲で効果を伝える表現を使用しましょう。

健康食品やサプリメントの効果を過剰に謳わない
健康食品やサプリメントは医薬品ではないため、「がんを予防する」「病気が治る」といった医薬品と誤解される表現は禁止されています。正しい使用方法や効果を説明し、消費者に誤解を与えない表現を心掛けることが必要です。

医薬品や医療機器の広告には特別な注意が必要
医薬品や医療機器をPRする場合、広告内容が医薬品医療機器等法に適合しているかを事前に確認しましょう。特に、専門的な効能や使用方法に関する表現は慎重に行う必要があります。

PR動画を作る際には、正しい法律の知識を知っておく必要があります。こうした知識を持ち、企業にもファンにも喜ばれるPR動画を作ることが、あなたがインフルエンサーとしてより活躍していくために大事な行為です。

投稿、広告コード、インサイト提出などの注意点

PR動画を作成し終えて、いざ投稿する時にも気をつけるべき行為がいくつかあり、特に意図せず「ステマ(ステルスマーケティング)」になってしまう危険をさける必要があります。まずは、改めて「ステマ」についてお伝えしていきます。

ステマ(ステルスマーケティング)とは

2024年10月1日から、日本の景品表示法に基づき、ステルスマーケティングが規制されることになりました。特に、ソーシャルメディアでPR動画を投稿するインフルエンサーの皆さんには、この規制についての理解が必要です。

ステルスマーケティングとは、消費者が実際にそれが広告であることを認識できず、その結果、正しい選択を阻害される可能性がある行為を指します。
この規制は、特に一般の消費者が広告であることを明確に認識できるようにすることを目的としており、下記の行為が禁止されています。

  • 広告であることを明示せず、自然な情報と錯覚させること
  • 広告であることを隠した状態で情報を提供し、消費者の判断を誤らせること

それらの禁止行為は、SNS投稿時に使うハッシュタグについても同様です。

  • 多くのハッシュタグの中に「#PR」にまぎれこませず、#PR を投稿文の最初に設定する
  • 「#PR」を見えづらい、小さなフォントにするなど埋もれてしまうような表記を行わない

結果的に、これらの規制を守ることで、

  • 視聴者に「押し売り感」を与えず、むしろ正直な姿勢を評価される傾向
  • 「自分が使って良かったものを紹介する」というスタンスを強調することで、自然なプロモーションが可能になります。

各SNSにおけるPR投稿ルールの違い

PR投稿を行う際には、各SNSごとのルールや設定があり、それらを遵守した形で投稿することが重要です。以下では、Instagram、TikTok、YouTube ShortsそれぞれのPR投稿ルールの違いと最適化された投稿方法を解説します。

TikTok

TikTokでは、PR投稿に「有料プロモーションが含まれる」と明示することが義務付けられています。具体的な設定の仕方は以下の通りです。

  1. 「投稿画面」で「その他のオプション」を選択する
  2. コンテンツ情報開示と広告」をタップする
  3. 「投稿コンテンツを開示」をオンにし、「ブランドコンテンツ」にチェックを入れる

Instagram

Instagramでは「ブランドパートナー」という設定が必要です。具体的な設定の仕方は以下の通りです。

①プロアカウントへの切り替え

  1. Instagramアプリのプロフィール画面右上のメニューから「設定とプライバシー」を選択する
  2. 「アカウントの種類とツール」をタップする
  3. 「プロアカウントに切り替える」を選択し、指示に従って設定を完了する

②ブランドコンテンツツールの有効化

  1. プロフィール画面から「設定とプライバシー」を開く
  2. 「クリエイター」を選択する
  3. 「ブランドコンテンツ」をタップする
  4. 「ブランドコンテンツツールを設定」を選び、「有効にする」をタップして完了する

③ブランドパートナーの承認

  1. 「ブランドコンテンツ」設定内の「ブランドパートナーに承認をリクエスト」を選択する
  2. 検索バーにブランド名を入力し、該当するアカウントを選択する
  3. 「リクエスト」を送信し、相手の承認を待つ

④投稿時のタイアップラベルの追加

  1. 新規投稿画面で、キャプションやタグ付けを設定する
  2. 「詳細設定」をタップし、「タイアップ投稿ラベルを追加」をオンにする
  3. 「ブランドパートナーを追加」を選択し、該当するブランドを検索して追加する

YouTube Shorts

YouTube Shortsでは、PR投稿に「有料プロモーションが含まれる」と明示することが義務付けられています。具体的な設定の仕方は以下の通りです。

  1. 動画の詳細設定 (タイトルや説明、公開設定などを入力する)画面で、下にスクロールして「詳細設定」をタップする
  2. 「有料プロモーションの申告」として、「詳細設定」内の「コンテンツに関する申告」セクションで、「この動画には有料プロモーションが含まれる」というチェックボックスをオンにする

各SNSに必要な設定を正しく行うことで、視聴者に対し正しく、分かりやすくPR動画であることを明示しましょう。

決められた投稿期日を守ろう

次は、投稿期日についてです。PR投稿は、企業が綿密に練ったマーケティング戦略に基づいて、あなた一人ひとりの投稿スケジュールを設定しており、そのスケジュール通りに投稿を行うことがマーケティング戦略全体の成功の鍵となります。

少しぐらい遅れても良いかな、と決して思ってはいけません。期日を守って投稿することで、あなたにインフルエンサーとしての信頼が蓄積し、それが次の仕事へとつながる良い循環を生み出す可能性があります。

「広告コード」の提供

投稿を終えた後、「二次利用」として「広告コード」の提供を求められることがあります。この「広告コード」を提出することで、受け取った側はあなたのその動画を広告として利用が可能になります。SNSによって「広告コード」の発行方法も異なるので、以下整理しました。

TikTok

TikTokのアプリで「プロフィール」をタップして「クリエイターツール」を選択し、動画を選択してプロモーションへの使用を承認します。選択した投稿の広告設定から、承認期間(7日、30日、60日、365日)を選択します。
(承認期間は、契約内容に基づくので、企業の方から指定がある場合が多いです。)
そして、「コードをコピー」をタップして広告主と共有します。

Instagram

投稿、ストーリーズまたはリール動画の右上にある3点ドットをタップし、[パートナーシップのラベルと広告]をタップします。
そして、[パートナーシップ広告コードを取得]の切り替えボタンをオンにすると、広告コードが表示されます。[コピー]をタップしてクリップボードにコードを保存するか、[シェア]をタップしてパートナーにダイレクトメッセージでコードを送信します。

インサイトデータの提出

あなたに依頼したPR動画が「どのような人に、どのぐらい見られたか」というインサイトデータの提出が求められることがあります。インサイトデータをスクリーンショット、または画面録画した動画等で提出することが一般的です。SNSごとにインサイトデータの確認方法が異なるので、以下整理しました。

TikTok

TikTokのアプリで「プロフィール」をタップして「クリエイターツール」を選択し、「アナリティクス」を選択します。対象のPR動画を選択すると、以下のデータが表示されるので、求められているデータを提出しましょう。

  • 再生回数
  • いいね数、コメント数、シェア数
  • 平均視聴時間、視聴完了率
  • 視聴者の地域や属性(性別・年齢など)

Instagram Reels

Instagramのアプリで該当のReelsをタップして、「インサイトを見る」ボタンをクリックすると、以下のデータが表示されるので、求められているデータを提出しましょう。

  • リーチ
  • 再生回数
  • エンゲージメント
  • 保存数

YouTube Shorts

YouTube Studioにて「アナリティクス」をクリックし、該当のShorts動画を選択すると、以下のデータが表示されるので、求められているデータを提出しましょう。

  • 視聴回数
  • 視聴時間
  • クリック率
  • エンゲージメント(いいね、コメント、共有など)
  • 視聴者デモグラフィック
  • 再生中断ポイント

PR動画を投稿する際の注意点から、広告コードやインサイトデータの確認方法などをお伝えしました。
ここまで行うことで、無事PR動画のお仕事が終わりとなります。あとは、契約内容に基づいて、企業から振り込みがあるかをチェックしておきましょう。

まとめ

PR動画は、企業やブランドが商品やサービスを効果的にプロモーションするための強力な手段であり、インフルエンサーにとっても自身の影響力を高める重要なコンテンツ形式です。

本記事では、以下のポイントを解説しました:

  • PR動画の基礎知識:PR動画の定義、構成要素、各SNSでの特性を理解することが成功の第一歩です。
  • 撮影時の注意点:自分らしさを保ちながらブランドメッセージを伝え、NG行為を避けることで、信頼される動画を作ることができます。
  • 投稿時の注意点:透明性を確保した広告表記、SNSごとのルール遵守、投稿スケジュールを守るなどが重要です。

SNSでのPR動画は、単に視聴者に情報を伝えるだけでなく、ブランドと消費者の信頼関係を深める役割を果たします。本記事で学んだ知識を活用し、効果的で魅力的なPR動画を制作・投稿してください!

Casteeライターチーム

Casteeユーザーに役立つ情報はもちろん、コラボに興味のあるクリエイターに楽しんでもらえる情報をお届けします。

関連記事